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■ 無意識の中でこころ乱れる
去年の9月ごろから、豆しばのチャチャが介護状態になっていった。夜中の1時ごろにワンワンと鳴き始めて、ビクッと目が覚め飛び起きて、寝かしつけようとしてもすぐには納まらず、1~2時間落ち着かせることも多かった。こんなことが半年続いていた。
生も根も尽き果て、ひどい風邪をひき始めていた。喘息持ちの私としてはしんどいことでもあった。そんなこんなで過ごす中、半年ほどたったころだろうか、チャチャの夜鳴きが少しずつ納まってきた。しかし、それまで出来たお散歩ができなくなり、徐々に食欲がなくなっていった。目も見えず、鼻も利かなくなっていたので、口元に食事をもっていってもわからないからだった。
そして2018年5月15日に亡くなった。最後は、私が仕事から帰ってすぐに抱っこした途端、じっと私の顔を見ながら静かに息を引き取った。
とても悲しいできごとだった。今でもその目が忘れられない。
彼女が、我が家に来たのは17年前。
小さい時に飼っていた私の唯一の友であったポチを〝吠えるから近所迷惑″という理由で私の知らない間に親が捨てたポチの代わりであり、息子に自分以外のものに無償の愛を注ぐこととその喜びを分かってほしかったからだった。
我が家の絆を確かにしてくれたのは彼女であるし、私にとっての娘であり友人だった。仕事から帰ると嬉しそうにしっぽが引きちぎれるほど振りながら、優しく出迎えてくれた。また、中々のいたずらっ子でもあり、彼女は息子と駆け引きしながらボールで遊んでくれた。
彼女は、私よりも早く歳をとってしまった。
最近、私は風邪ばかりひいていた。無意識の中に悲しさが潜んでいた。
自分では、気持ちの整理がついていると思っていたが、私のこころはそうではなかったようだ。
7月2日にチャチャの四十九日の法要があり、少しずつ自分の気持ちと向き合うことができてきた。
きょう友人から、「先立ったペットはご主人が亡くなったときに、天国まで迷わないように迎えに来てくれてちゃんと連れてってくれるんだって。だからまた、会えるのよ。」と教えられた。
涙が込み上げてきた。なぜだか泣けてきた。
まだ、こころは落ち着いていないようだ。
懸命に生き抜いた彼女に〝ありがとう″と言おう。
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